「社内でInstagramの運用はしているが、ストーリーズを上手く使えていない…」
「Instagramのストーリーズを上手く活用してマーケティング成果をあげたい!」
このような課題を抱えるInstagram運用担当の皆さまに向けて、本記事ではInstagramストーリーズの効果的な活用方法について、サムライトの運用事例も交えながら解説します。企業がストーリーズを利用するメリットや注意しておきたいポイントもご紹介するのでぜひお役立てください!
目次
企業アカウントの運用には欠かせないストーリーズ機能
ストーリーズの大きな特徴は、画像や動画を投稿してから24時間が経過すると、その投稿が自動的にユーザーに表示されなくなることです。そのためストーリーズはInstagramのフィード投稿とは違い、気軽に情報発信ができる機能として多くの企業も活用しています。
Instagramが公開しているデータによると、2018年10月時点で日本国内におけるデイリーアクティブアカウントの70%がストーリーズを利用しています。加えて、サムライト株式会社が行った「Instagramの“機能別”利用実態調査」では、「Instagramメインユーザー層である20~30代女性がもっとも使用しているのはストーリーズ」という結果になっており、企業にとってストーリーズは欠かせない機能と言えるでしょう。
ストーリーズは投稿作成の画面で、画像や動画に文字を入れるなどの編集を行えるのもフィード投稿との大きな違いです。詳しい機能に関しては、後ほどストーリーズの活用と共にご紹介します。
企業がストーリーズを使う4つのメリット
次に企業がストーリーズを活用するメリットを紹介します。
①フィード投稿より気軽に投稿できる
24時間で消えるという特徴から、フィード投稿よりライトな発信が可能です。たとえば商品やスタッフの裏話、自社の日常風景などの気軽な投稿はアカウントやブランドへの親近感を抱いてもらいやすく、より身近に感じてもらうきっかけとなるでしょう。
また、フィード投稿は、投稿がその都度フィードに流れるため、1日に何度も発信すると不快に思うユーザーも少なくありません。一方、ストーリーズはユーザー自身がアカウントをタップしない限り表示されない仕様なので、投稿回数を増やしやすいというメリットもあります。
②ユーザーのダイレクトな反応を知ることができる
多様なストーリーズの機能のなかには、ユーザーと直接コミュニケーションを取れるものがあります。たとえば質問スタンプを使い自社への質問を募ったり、アンケート機能で2択の質問を作り回答を募集したりと様々な使い方が可能です。
自社に興味のあるユーザーからダイレクトな意見がもらえるため、商品開発やサービス改善の一助にもなるでしょう。また積極的にユーザーとやり取りすることで、ユーザーのロイヤリティや購買意欲の向上にもつながるため、ブランドのファンを作る施策としても有効です。
③ユーザーにタイムリーな情報を届けることができる
ストーリーズは、更新するとフォロワーのフィード最上部にアイコンが表示される仕様になっています。フィード投稿のように発信した情報がほかアカウントの投稿に埋もれる心配がないため、キャンペーン告知や時間限定のイベント告知などタイムリーな情報もユーザーに届けやすくなります。
ただし、更新時間が新しいストーリーズや、フォロワーがよく見るストーリーズほど目につきやすい画面左側に表示されるため、必ずしもファーストビューに収まるわけではありません。
④ストーリーズから任意のWebページへ遷移させることができる
ストーリーズ画面から自社のWebサイトやECサイトなど、任意のWebページに遷移させることができます。ストーリーズで商品紹介やイベント告知を行い、詳細は専用ページへの遷移を促すなど、CVポイントへの誘導が可能です。現状、フィード投稿にはリンクを貼っても遷移できないため、簡単に必要な情報にアクセスできる本機能は、ユーザーにとっても利便性が高いと言えます。
ただしストーリーズにリンクを付けるには、フォロワーが1万人を超えなければなりません。1万人以上になると、投稿画面に下記のようなリンクマークが表示されます。表示されるタイミングは定かでないため、すぐに現れない場合はしばらく待ってみましょう。
企業がストーリーズを活用する際の注意点
ストーリーズ活用は企業にとって大きなメリットをもたらす一方で、注意しなければならない点も。ユーザーのことを考えていない一方的な発信は思わぬトラブルや炎上を招き、ブランドイメージ低下につながるリスクも高くなります。どのような点に気をつければよいのか見ていきましょう。
ユーザーを不快な気分にさせる投稿でないか
たとえば特定の企業や個人を誹謗中傷する内容になっていないか、公序良俗に反する内容になっていないかなど細かく確認する必要があります。自身はそのつもりがなくても、受け取る側が不快な気持ちになってしまうケースは少なくありません。
判断に迷う場合は第三者に客観的な意見をもらうなどして、投稿前に「このストーリーズは、ユーザーを不快にさせる投稿ではないか」と改めてチェックしましょう。
法律違反をしていないか
Instagram運用においてとくに多いのは、薬事法や景品表示法の違反です。違反した場合は違約金の支払いやマスメディアでの報道など企業に多大な損害を与える可能性があります。また、企業からの発信だけでなく、PR投稿を依頼したインフルエンサーの投稿にも適用されるため、投稿内容に問題がないか厳しく確認しなければなりません。
ルールが細かく複雑ではありますが、運用担当者はテキストの細部まで配慮が必要です。
ステルスマーケティングになっていないか
ステルスマーケティングとは、「広告であるにもかかわらずそれを明記せずに行う宣伝活動」をいいます。Instagramには様々な商品・サービスの口コミが数多く投稿されていますが、それが企業が関わっている宣伝活動なのか、ユーザーの自発的な投稿なのかは明確に判断できるようにしておかなければなりません。
とくにインフルエンサーマーケティングでは、投稿に「PR」と表記するなど宣伝活動であることを明記し、ユーザーの誤解を招くことのないよう注意しましょう。
適切な投稿タイミングか
大規模な災害や事件、事故などが発生した日は、なるべくそれらと無関係な投稿を避けましょう。また、情報を受け取るユーザーの心情や状況に配慮して、投稿のタイミングは柔軟に変更できるようにしておく必要があります。
企業の効果的なストーリーズ活用方法
ここまでは、ストーリーズを運用するメリットや注意点をお伝えしてきました。これらを踏まえ、実際、企業はどのようにストーリーズを効果的に活用していけば良いのかご説明します。
ユーザーと双方向の対話をする
ストーリーズには、ユーザーと気軽にコミュニケーションを取れる機能があり、上手く使えば通常の投稿よりも親近感を抱いてもらいやすくなります。
ユーザーとのコミュニケーションに活用できる、主な機能は以下の4つです。大手コーヒーチェーンの「スターバックス」のストーリーズを例に紹介していきます。
1. アンケート機能
アンケートは、ユーザーに質問を投げかけ「はい(YES)」か「いいえ(NO)」の2択で答えてもらう機能です。
スターバックスの場合は、特定商品の認知度調査にアンケート機能を利用しています。ほかにも「あなたはどっち派?」」と質問してユーザーの好みを探るといった使い方も可能です。
アンケート結果は2択に対する回答の割合のほか、投稿者は「どのアカウントがどちらに回答したか」まで確認できます。アーカイブに保存しておけば24時間経ったあとも結果を見られるので、ライトなユーザー動向調査として活用してみるのも良いでしょう。
アンケートというと複雑なものをイメージするかもしれませんが、Instgramのアンケート機能は2つの選択肢を用意するだけなので多くの企業で気軽に活用されています。
2. クイズスタンプ
クイズスタンプは名前のとおり、問題を出題したい時に使用されます。質問に対する選択肢を2つから最大4つまで設定でき、ユーザーは答えを選択して回答します。
スターバックスでは、「コーヒー抽出の際の最適なお湯の温度」について出題しています。商品やサービスに直接結びつくクイズではありませんが、ユーザーがコーヒーに興味をもつきっかけや、コミュニケーションの手段として有効です。クイズスタンプは商品や企業への親近感を生むために活用できる機能の1つです。
3. 質問スタンプ
質問スタンプとは、ユーザーからの自由回答を得られる機能です。前述のアンケート機能とクイズスタンプは回答の選択肢を投稿者側が設定するものでしたが、質問スタンプは、質問のみ投稿者が設定し、回答はユーザーが自由に入力できるため、より会話に近いコミュニケーションが可能です。
質問スタンプを用いて行う質問の例としては、以下のようなものが挙げられます。
・〇〇(商品名やサービス)について、質問はありますか?
・新作の〇〇の感想を教えて!
・最近ハマっていることは?
商品や自社に関する質問が一般的ですが、ユーザーへ親近感をもってもらいたいといった場合には、日常的な質問をするのも効果的です。
UGCを活用する
UGC(User Generated Content )は、ユーザーによって制作・投稿されたコンテンツの総称です。Instagramに限って言えば、フィード投稿、ストーリーズ、リールなどユーザが発信した投稿はすべてUGCとなります。
Instagramの投稿がユーザーの購買行動に大きな影響を与える昨今においては、口コミ機能を果たすUGCの重要性がますます高まっています。企業は自らの発信だけでなく、UGCを増やすための施策にも力を入れていくべきでしょう。
たとえば商品やサービスについて言及している投稿を、自社アカウントのストーリーズで紹介するのはすぐに実践できる効果的な活用方法です。ユーザーは、好きなサービスや商品の公式アカウントに取り上げられることそのものに価値を感じるため、紹介を機に継続して投稿してくれる可能性が高くなります。また、UGC紹介は「このような投稿をすれば公式アカウントで取り上げられる」と知ってもらうきっかけになるため、ストーリーズを見た別のユーザーが同様の投稿をしてくれる場合もあるでしょう。
結果的に、UGCの紹介が新たなUGC創出につながっていくのです。ただし不要なトラブルを避けるため、基本的に投稿の紹介を行う際は発信元のユーザーに許可を取るようにしましょう。
企業のファン獲得につなげる
前述の通り、ストーリーズは通常投稿よりも気軽に投稿できるため。活用方法によっては商品のファンだけでなく企業のファン獲得にも繋げることができます。
たとえば、実際に従業員が登場して商品紹介を行ったり、開発の裏側や担当者の思いを投稿したりと、親近感を覚える発信や普段は知りえない情報はユーザーの興味を誘い、企業イメージの向上にもつなげられるでしょう。
「フィード投稿はデザイン性や一貫性を保ちたいが、ほかのコンテンツも発信したい」という場合、ストーリーズなら少しテイストの異なる投稿も気軽にできます。
ハイライトを作成する
ハイライトとは、ストーリーズの投稿をアカウントのプロフィール画面に表示できる機能です。
前述の通りストーリーズは24時間で表示されなくなりますが、ハイライトを使用することで24時間経ったあとも表示が可能です。
ハイライトは複数作成できるため、使い方によってハイライトを見るだけでどのようなアカウントなのか、どのようなサービスなのかユーザーに知ってもらえる利点も。
具体的には、以下のような企業の活用例が挙げられます。
・店舗の営業時間や休業期間をまとめる
・扱っている商品やサービス、コンセプトを紹介する
・キャンペーンやセール情報を告知する
ユーザーの閲覧が多い時間帯に投稿する
前述の通りストーリーズはInstagramのフィード最上部に、更新順にアイコンが表示される仕様です。そのため、ユーザーがInstagramを閲覧しやすい時間帯に合わせて投稿をすることで、よりストーリーズが開かれやすく高い発信効果を期待できます。
【事例】サムライト支援企業のInstagramストーリーズ活用
それでは最後に、サムライトが運用支援する企業アカウントでのストーリーズ活用事例をご紹介します。
①ネイルステーション(@nailstation_official)
ネイルステーションは、ベレックス株式会社様が運営するケア重視のネイルサロンです。新宿・恵比寿・銀座・横浜など、首都圏の駅近に全国20店舗以上を展開しています。2021年4月に会員制度がリニューアルされ、より通いやすいサービスに生まれ変わりました。リニューアルに伴い、Instagramの投稿スタイルも一新されています。
■ アンケート機能の活用
ネイルステーションでは、ネイルカラーについてユーザーの好みを聞く際にアンケート機能を活用しました。このようにライトなアンケートによって親近感を与え、ユーザーにとって身近な存在となることでファン獲得に成功しています。
さらに、アンケートの結果をフィード投稿にも反映し、ユーザーが知りたい情報を積極的に発信しています。
■ ユーザーからのお悩み募集と回答
さらに、質問スタンプを使って爪に関する悩みや相談を募集し、ストーリーズで返信するといった活用方法も。自身の悩みにプロのネイリストが答えてくれることで、企業に対する信頼度の向上も期待できます。
返信内容はハイライトにまとめることで、ユーザーは投稿を探す手間なく気になる回答をチェック可能です。こういった点でもストーリーズの活用が適しているといえるでしょう。
また、似たようなお悩みに訴求したフィード投稿を回答内でリポストし、ユーザーのアクションを起こしやすくする工夫もされています。
②国産ソファブランド NOYES(ノイエス)(@noyes_sofa100)
NOYESは、デザインから生産まで一貫して自社国内にて行う、日本を代表する国産ソファブランドです。全国5ヶ所のショールームのほか、ECサイトや定期的に全国で開催される期間限定ショールームなどで、職人によって丁寧に作られたソファを購入できます。Instagramでは、ソファのシリーズ・生地別の特徴や選び方のポイントなどを紹介しています。
■ UGC紹介
NOYESでは、Webサイトへ寄せられたお客様からの口コミ(=UGC)を、Instagramでも投稿しています。ストーリーズをスワイプアップすると該当の口コミページに遷移する設定にしており、Webサイトへの導線としての役割も果たしています。
ストーリーズで紹介する口コミは、ソファの購入検討時にユーザーが気になるポイント(ソファや生地の品質や耐久性、座り心地など)について触れられているものを中心に選定。直接ソファを見ていない方でもイメージがわきやすいよう、また、近くにショールームがある方はショールームに行きたくなるよう工夫しています。
ほかにも、Instagram上でNOYESアカウントをメンションしたり、NOYESに関するハッシュタグをつけたりした投稿もストーリーズで紹介し、継続的にUGCの増加施策を行っています。
トレンドを捉えた効果的なInstagram運用のご相談はサムライトへ
以上、Instagramストーリーズを活用するメリットや注意点、実際の活用方法と事例についてご紹介してきました。ストーリーズは企業のInstagram活用において非常に重要ですが、今回ご紹介した内容はあくまで基本に過ぎず、機能やアルゴリズム、トレンドが頻繁に変化しているため、最新機能やユーザーの動向を的確に捉えた上で有効活用することが成果をあげる上で欠かせません。
サムライトでは、InstagramをはじめとするSNSに特化してプラットフォームやユーザー動向を研究する専門組織「SNS lab.」の知見やナレッジを活かして企業のInstagram活用を支援しています。「Instagram運用をアップデートしたい」「最新動向を踏まえた運用を目指したい」などの課題をお持ちでしたら、サムライトまでぜひお気軽にご相談ください!
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