みなさんの中に、
「オウンドメディアを始めたいけど、どんなコンテンツを発信していったらいいか分からない…。」
「実際、どのようにオウンドメディアを設計したらいいのかわからない…。」
という不安を抱えている方はいませんか?
前回の記事では、「コンテンツマーケティングとは?」という根本的な考え方を解説いたしました。
▶︎コンテンツマーケティングを始める前に押さえておくべき7つの基本【前編】
▶︎コンテンツマーケティングを始める前に押さえておくべき7つの基本【後編】
そこで今回は、より実践的なオウンドメディア/コンテンツの設計について、サムライト1オウンドメディアを知り尽くすコンテンツマーケティング事業本部 マネージャーの村野さんに解説してもらいました!
その模様を【前編】【後編】にわたってお届けいたします。
目次
オウンドメディア設計|方向性は目的からの逆算で決まる
立原:オウンドメディアを始める際、どんなコンテンツを書きためていくか、という方向性を決めると思うのですが、オウンドメディア設計の手順を教えてください。
村野:基本的には、
の順で進めていきます。
その中で最も重要なことは、ゴール確認の部分に当たるのですが、オウンドメディアの目的を認識することです。
例えば、「見込み客を増やしたい」という目的の場合、以下の順番で答えを考えてみてください。
- 「どのような人にオウンドメディアに来訪してもらう必要があるか?」
- 「その人の課題は何か?」
- 「その課題を解決できるコンテンツとは?」
このように目的からブレイクダウンしていくと、その次に自ずと作るべきオウンドメディアの方向性が見えてきます。
そのため、改めて「そもそもなんでオウンドメディアやるのだっけ?」ということを洗い出す必要があります。
コンテンツ制作|企画が味噌。「読み手にどうなって欲しいか」
立原:では、オウンドメディア自体の設計が決まったら、コンテンツ制作に移りますよね。コンテンツ制作では、一般的にどのような手順を踏むのか教えてください。
村野:一般的には、
の順序です。
中でも、「企画」の部分が味噌だと思います。当然ですが、コンテンツ企画も、先に決めたオウンドメディアの方向性に沿わないといけません。
コンテンツに関しては、「誰にどんな情報を提供して、どういった態度変容を促していきたいか?」ということを最低限決めて企画をするべきですね。
コンテンツ制作|コンテンツは、量か質か?
立原:実際、コンテンツ制作において、投稿すべきコンテンツの量は月にどのくらいが理想なのでしょうか?目安があれば教えてください。
村野:実は、本数はあまり関係ないと思っています。
究極的には一本でも、もしターゲットに伝えたいことを十分伝えられているのであればそれでも良い場合もあると思います。
立原:なるほど。でも、定期的に配信することで良さを実感してもらうという“コンテンツマーケティングならではの良さ”があると思うのですが…その点を踏まえてどのくらいの頻度がいいと思われますか?
村野:もちろんその良さもあります。なので、頻度は目的によると思います。
定期的に社内の発信をしていくのであれば、最低でも週一程度は発信する内容をまとめて作っていくことがいいと思います。
もし広告などで収益を得るためのメディアとしてやっていくのであれば、最低でも毎日投稿していくべきですね。
対して、オウンドメディアとしてやっていくのであれば、ターゲットが困っている時に「あ、あの会社に話聞いてみようかな」と思ってもらえる適度な間隔を保った配信が大事です。
あまり高頻度で配信しすぎても、鬱陶しがられてしまったら意味がないですからね。
立原:そうですよね。理想の頻度は、それぞれのメディアの性質によって異なるにせよ、適度な距離感を保った頻度が大切ということですね。
コンテンツ制作|SEO対策の重要性。少人数体制の場合は?
立原:では、コンテンツ制作の際に、SEO対策はどの程度重視したら良いのでしょうか?
村野:まずは、どの集客チャネルから集客するのかによって、そもそもSEOを強化するべきなのかを決めます。
その上で、検索からの流入を向上させたいのであれば、コンテンンツのSEO対策において、妥協はしてはいけないと思います。妥協すると効果は出ないので。
立原: でも記事の妥協も許されないとなると、その分コストも増えますよね…。
マンパワーのある会社であれば、記事を定期的に配信しながら質も担保することが可能だと思うのですが、担当者が2、3人と少数であった場合、限界があるように感じます。記事の量を書き溜めることと、流入の多い質の高いコンテンツを作成すること、どちらが優先事項なのでしょう?
村野:どちらが優先かと言われると、どちらも大切です。(笑)
ただ、無理にやっても効果は出ないので、バランスが大事です。
そのバランスは、企業ごとに、持続的に運用可能な体制を整えること、もしくは運用体制にあった配信設計が大切ですね。
例えば、SEO対策をするのであれば、キーワード選定、カテゴリー選定した上で、どのくらい作らなければいけないのかが自ずと分かります。
その数に対して「どの質、どのスピードで終わらせるか」ということを考えたらいいと思います。
立原:「体制を整える」か「体制の規模にあった配信設計をする」ことで、量も質もバランスのとれた持続可能な運用が大切なのですね。
少人数でメディアを運用する場合の戦略についてはこちら↓
リリース7ヶ月で200万PVを達成したTOREMO編集長に聞く!運用チーム2人でメディアを育てる秘訣から新事業の展開まで
まとめ
オウンドメディアの設計では、
ゴール確認→ペルソナ決定→コンテンツのジャンル決定→KPIの設定という手順を基本としつつも、“オウンドメディアで何がしたいのか”という「ゴール確認」がすべての肝になります。
また、コンテンツ制作では、
企画→制作→校正校閲→公開→振り返りの手順を踏みますが、中でも“ユーザーにどんな態度変容を与えたいか起点”での「企画」が必要です。
作ったコンテンツの運用に関しては、
- メディアの性質によって理想の配信頻度は異なりますが、適度な間隔を保った配信
- 「体制を整える」か「体制の規模にあった配信設計をする」ことで、量も質もバランスのとれた持続可能な運用
の二つが重要だということを学べました。
【前編】では、具体的なオウンドメディア設計やコンテンツ制作に関してお届けしました。
【後編】では、これまで50本以上のメディアの立ち上げに関わり、
成功も失敗も経験されてきた村野さんから、
- ネタが尽きてしまった時の打開策
- 差別化するコンテンツの作り方
- 成功・失敗談
- コンテンツマーケティングをやって得ることのできた意外なメリット
について教えていただきたいと思います!
<https://media.somewrite.com/owned-3/>
これまで、50本ものメディアの立ち上げに携わる。