PVは全く追わない。「確度の高い」ユーザーだけでマネタイズする新しいメディア戦略とは?【Programming Channel|前編】


みなさんの中に、

「とりあえずPVを追っているけど、実際にコンバージョンに繋がっているのか分からない…。」
「オウンドメディアでマネタイズすることってできるの?」

という疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんか?

今回は、今後市場が拡大することで注目されている「プログラミング」に関するメディア「Programming Channel(通称:プロチャン)」の編集長をされているコンシューマービジネス部の渡辺さんに、PVを追わずしてマネタイズする戦略について教えていただきます!

渡辺さん
新卒2年目。コンシューマービジネス部所属。2018年7月「Programing Channel」編集長に就任。同オウンドメディアの立ち上げ〜拡大に第一線で関わる。文房具とガジェットが好き。

 

Programming Channel(通称:プロチャン)とは?

Programming Channel(プログラミングチャンネル)とは、プログラミングスクールとプログラミングを勉強したい未経験者・初心者をマッチングするオウンドメディアです。

立原:メインターゲットはどんな人ですか?詳しく教えてください。

渡辺:プログラミング初心者/未経験者です。
プログラミング初心者にした背景として、2020年からプログラミング教育が義務化されることがあります。それを背景に、仕事で使う必要に迫られる人が多くなると見込まれるので、「プログラミングやってみたいなあ。だけど、どうなんだろう…。」というプログラミング初心者/未経験者を対象にしました。

PVを追わないオウンドメディア戦略とは?|戦略

立原:まず、「PVを追わない戦略をとっている」と聞いたのですが、オウンドメディア戦略としての特徴を教えてください。

渡辺:特徴的な戦略として、KPIをPVとするのではなく、UU(ユーザー数)、ARPU(1ユーザーあたりの平均収益)を追っていることが挙げられます。

まず前提として、このオウンドメディアはブランディングを目的としたオウンドメディアではなく、マネタイズを目的としたオウンドメディアです。

また、マネタイズの仕方が広告収入ではなく、何人送客したかという成果報酬型です。

なので、プログラミングを探している人の母数のPV獲得を狙うのではなく、プログラミングスクールに行きたい人を狙って確実にマネタイズすることを重視しています。

具体的には、「プログラミングスクール 評判」「プログラミングスクール 口コミ」と検索している確度の高い人たちをターゲットに、獲得率を上げていく戦略をしています。

ユーザーの購買行動にあったコンテンツ制作|戦略

立原:それでは、確度が高い人を狙う戦略において、コンテンツ制作はどのような工夫をされていますか?

渡辺:コンテンツマーケティングの消費行動モデルと言われている「DECAX」のフレームワークに沿ってコンテンツを計画的に制作していくことで、Action(購買)を起こすユーザーの最大化を図っています。

DECAXとは?
Discovery(発見)→Engage(関係)→Check(確認)→Action(購買)→Experience(体験と共有)

 

①Discovery(発見)
そもそも、DECAXにおける発見とは、企業からの直接のアプローチではなく「消費者に発見してもらい、動いてもらう」ことを前提としています。
それを踏まえ、プロチャンでは、上記のメインターゲットである「プログラミングを始めたいけど、どんなスクールがあるんだろう…。」という確度の高い初心者の方に「発見してもらう」ために、「プログラミング スクール」などのキーワードに、目的やエリアを掛け合わせた記事を作成しています。

②Engage(関係)
発見してもらった次は、接点を増やすことで関係を深めます。
この段階では「東京で学べるスクールってないかな…。」と探す人が出てくるので、プログラミングスクールを探すその他の切り口についても抑えた記事を作っておくことで、何度もProgramming Channelに触れられるよう導線設計をしています。

ここでのキーワードは、DOクエリ(スクール名 評判/口コミ/コース/料金)、GOクエリ(スクール名)で上位を取ることを意識しています。
このように、記事を幅広く、網羅的に押さえておくことで、「あ、このメディアはちゃんと紹介しているんだな」と認識してもらうことができると思います。

結果的に、それらが信頼につながり、Programming Channelへの接点を増やしていくことに繋がります。

③Check(確認)
確認のフェーズでは、「このスクール良さそうだけど、先生はどうかな…?」「どんなことを学べるのだっけ…?」とより具体的な悩みになってくると思うので、体験記事を用意しています。

ペルソナに限りなく近い体験者の視点で実際に学んだことなどをレポート記事を書いてもらうことで、ユーザーが実際に入会した時のイメージがつくように工夫しています。

④Action(購買)
実際に購買(プロチャンでは「無料体験への参加」)を起こしてもらうよう、①②③の記事の上部、中腹部、下部にそれぞれ「無料体験はこちら」などのボタンを設置して、コンバージョンに繋がりやすいようにしています。

因みに、このボタンの文言に関しても、どのような文言(コミュニケーション)がいいのかABテストを実施することでコンバージョン率を上げることができます。

⑤Experience(体験と共有)
最後に、誰かに勧めたくなる・シェアできる仕組みをつくる段階があります。
まだリリースから4ヶ月目でここまでは着手できていないのですが、例えば、画像一枚図で本文の趣旨が説明されているような記事など、今後は増やしていきたいなと思います。
そして、情報をシェアしたくなる仕組みも用意できたらと考えています。

まとめ

まず、オウンドメディアの目的として「ブランディング」なのか「マネタイズ」なのかがあり、
それに準じてKPIをPVにすべきか、UU・ARPUにすべきなのかが決まります。

マネタイズに繋げるメディア運営では、マネタイズの仕方にもよりますが、PVではなく「確度の高い」ユーザーの獲得を狙ったコンテンツ制作をしていきます。

「確度の高い」ユーザーを狙ったコンテンツ制作では、ユーザーの購買行動「DECAX」に沿ったコンテンツを用意することで、最終目的である「マネタイズ(プロチャンではスクールの無料体験への送客)」への行動を喚起させることが重要です。

今回は「プログラミングスクール」という検索ボリュームの小さい市場での例を紹介しましたが、プログラミングスクールに限らず検索ボリュームが小さな市場においては、PVでなく、確度の高いユーザーを狙うというのも一つの勝ち抜く戦略です。

また、DECAXを活用して戦略を整理することは、マネタイズを図らないオウンドメディアでも活用できますよね。

【前編】では、PVを追わずしてマネタイズを実現するオウンドメディア戦略について、Programming Channelの編集長から教えていただきました。
【後編】では、少人数でオウンドメディアを運営するための運営体制の工夫、UUやARPUを高めることにも繋がるオウンドメディア差別化の秘訣についてお伝えいたします!

サム太郎
今回は、PVに頼らないメディアのマネタイズ方法を紹介しました。ぜひ、今日学んだことを生かしてオウンドメディアを始めてみてくださいね!
もしこの記事を読んで、「…とは言っても専門家に頼りたい!」「より詳細な情報が知りたい。」という方は、サムライトまでご相談ください。



ABOUTこの記事をかいた人

SOME MEDIA編集部

サムライト株式会社に籍をおくSOME MEDIA編集部です。みなさんがコンテンツマーケティングを実施する際にちょっとためになる情報をお届けしていきます!Facebookでも随時情報発信していますので、ぜひフォローをお願いします!