Instagramの「いいね!」数が非表示になるかも?!マーケターが知っておくべき3つのポイント


SNSマーケティングに欠かせないプラットフォームの一つであるInstaramが現在、一部のユーザーを対象に「いいね!」数を非表示にするテストを行っていることが国内外で報道されています。
今回は本件の詳細やマーケティング担当者として理解しておきたいポイントをまとめてお届けいたします!

「いいね!」を非表示に――Instagramの狙いとは

Instagram内の「いいね!」の非表示を検討していることは、今年4月30日〜5月1日にFacebookが開催したエンジニア対象のカンファレンス「F8」にて明らかにされました。そして現在、カナダを一部のユーザーを対象に、実際に「いいね!」の数を非表示にする公式なテストが行われていることをTechCrunchなどが報じています。

現状のInstagramでは、フィード上を流れるコンテンツのすぐ下に「いいね!」数が直接表示されており、誰でも見ることができます。
上記テストにおいては、フィード上には「いいね!」数や動画の再生回数は表示されていません。自分が投稿したコンテンツについては、1タップすれば「いいね!」数や、「いいね!」したユーザーの一覧を確認できますが、他ユーザーの投稿コンテンツについては、「いいね!」しているユーザーまでは確認できるものの、「いいね!」のトータル数は見ることができない仕様になっています。

▼フィード上から「いいね!(likes)」の数が消え、「others」をタップすると、「いいね!」をしたユーザーの一覧を見られるようになります。(画像引用元:TechCrunch)

 
 
「いいね!」数を非表示にする狙いについて、F8ではこう述べられていました。

「ユーザーには、『いいね!』をどれだけ獲得できるかを気にするのではなく、コンテンツそのものに関心を持ち、大切な人たちとつながるためにもっと時間を使ってほしい」

SNSが登場して以来、ソーシャルメディア上でどれだけ多くの反応を得られるかが、ひとつの価値になりました。Instagramでも「いいね!」を多く獲得できることが”成功”や”ステータス”として認識されるようになり、「いいね!」獲得への過剰な執着や競争意識を生み出していることも事実です。しかしそれはInstagramが本来目指してきた世界ではありません。

以前の記事(下記)でもご紹介した通り、Instagramはその思想や世界観を大切にしてきたことでユーザーに愛され育ってきたプラットフォームであり、今回のテストは、自分自身を素直に表現する、気に入った人とつながる、という本来のあり方を取り戻す動きの一つであると捉えることができそうです。

歴史を振り返ると見えてくる、Instagramの人気の理由とインフルエンサーが重要なワケ

マーケティング担当者として理解しておくべき3つのポイント

さて、今回のテストについて、マーケティング担当者はどのように捉えれば良いのでしょうか? 押さえておきたいポイントを3つに整理してみました。

自社アカウントの運用への影響

現在実施されているテストの仕様を見る限り、自社アカウントの運用や分析については、(多少の手間は増えるかもしれませんが)これまでと同様に行えると思っていて大丈夫そうです。たとえ「いいね!」数が表示されなくても、「いいね!」を含むエンゲージメントがコンテンツの評価対象になることには変わりないと考えられるため、従来の通り、ユーザーに好かれるコンテンツを運用していくことが大切です。

ユーザー行動への影響

これはあくまでも推察ですが、現在でもエンゲージメント数が公開されていないInstagramストーリーズがこれだけ人気を集めていることを見ると、ユーザーは「いいね!」数が見えなくても十分にInstagramを楽しめる可能性があります。むしろ、他人からの反応を気にしたり比較するストレスから解放されて、より気楽に投稿できるようになるのかもしれません。

本件については、実は海外ではすでに様々な意見が飛び交っており、基本的には好意的に受け止められているようです。「いいね!」非表示のことを”like-free”と表現しているケースもあり、「いいね!」数からやっと”解放”されるといったニュアンスも読み取れます。かたや、インフルエンサーマーケティングが少し落ち着き、広告の活用が増えると予想する業界関係者もいます。

インフルエンサーマーケティングへの影響

Instagramはインフルエンサーマーケティングが非常に有効なプラットフォームであり、「いいね!」数は、インスタグラマーの選定や施策の成果を判断する上で重要な指標の一つです。その「いいね!」数を企業側が直接確認できなくると、多少の不便さが生じる可能性がありますが、適切なプラットフォームやツールを活用すれば、それほど大きな問題にはならないと予想されます。一方で、これまでよりもコメントの重要性が高まるなど、新しい運用方針が見られるようになるかもしれません。

なお、インフルエンサー側にとっても、自分の価値のアピールが少し難しくなるかもしれません。ただしこれらの課題についてはInstagram側も考えているようで、何かしらの形でインフルエンサーの価値を企業側にも分かる方法を検討しているとTechCrunchは伝えています。

世の中の動向にアンテナを

今回の「いいね!」非表示はあくまでテスト段階であり、今後の動きについては全くの未知数です。カナダのユーザーから良い反応が得られなければ広く展開されることはないでしょう。今すぐ何か対策を打つ必要はなく、現時点ではあくまで大きなトレンドの一つとして認識しておくのが良さそうです。

Instagramだけでなく各種プラットフォームは、世の中の情勢やトレンドに合わせてその仕様を常にアップデートしており、マーケターにとって大切なのは、それらの動向を素早くキャッチアップしながら、柔軟に対応していくことです。
SOME MEDIAでは今後も、最新動向や対応策を発信していきますのでご期待ください!

またInstagramをはじめとする各種ソーシャルメディアを活用したSNSマーケティングのことなら実績豊富なサムライトにお気軽にご相談くださいませ。
>>サムライトのSNSマーケティング支援サービスを見る


ABOUTこの記事をかいた人

SOME MEDIA編集部

サムライト株式会社に籍をおくSOME MEDIA編集部です。みなさんがコンテンツマーケティングを実施する際にちょっとためになる情報をお届けしていきます!Facebookでも随時情報発信していますので、ぜひフォローをお願いします!