動画のマーケティング活用のための基礎知識【前編】動画プラットフォームとSNS


いままでの動画マーケティングの歴史において、YouTubeやニコニコ動画などのサービスが多く使われていて、各プラットフォームの特徴も様々です。

インターネット上の動画マーケティングはどこから始まったのでしょうか?これからどう展開していくのでしょうか?

今回は、インターネット上の動画マーケティングのキッカケから現在もっとも使われている動画マーケティング手法まで、全体像を解説します。

インターネット上の動画マーケティングの始まり

YouTubeのサービスが収益化される前から、バイラル動画を作成しようとするYouTuberが現れました。複数の企業がこの方向性に気づき始め、徐々にクリエイターとのタイアップを実施しました。

インフルエンサーマーケティングの初期事例は、YouTubeでコメディーのコントを配信していたRhett and Link。

その後Sanyoのカメラとのタイアップ、さらにMcDonaldsまでも彼らと手を組みました。

それ以来、Youtube以外の各プラットフォームにおいてもインフルエンサーマーケティングの手法は広がることになりました。

また、2007年にはYouTube上で動画広告が解禁されました。ぞくぞくと新フォーマットが導入され、他社プラットフォームも動画広告を導入し始めました。

各プラットフォームの動画形式

動画の形式は縦型と横型に分かれますが、それぞれの使い方には進化が見られます。

横型動画

横型動画とは、横向きの動画です。YouTubeのようなプラットフォームに限らず、映画やテレビなど、さまざまな仕組みに使われているスタンダードでした。

縦型動画

縦型動画は、縦向きの動画という形式ですが、スマートフォンが普及されていることにより、形式の使用も増え始めました。そのため、生活者の手軽さを優先する動画形式です。

Youtube、TikTok、ニコニコ動画…主な動画プラットフォームの特徴は?

主な動画プラットフォームの歴史や特徴について解説します。

YouTube

YouTubeとは?

YouTubeはGoogleの子会社で、世界一人気のある動画プラットフォームです。1分で300時間ほどのコンテンツがアップロードされているほど認知度が高いです。動画コンテンツのマーケティングにおける使用方法は複数あり、世間に評価されています。

TikTok

TikTokとは?

TikTokとは、中国で発案された10秒という短い動画の共有プラットフォームおよびSNSのこと。TikTokは、2018年6月に、月間アクティブユーザー5億人を突破していて、若者を中心に広がっているサービスです。

若い世代に馴染んでいるTikTok

株式会社ジャストシステムの調査によると、TikTokを認知している10代および20代層は約7割に対して、30代以降の年齢層では3割しか知らないということがわかりました。ほかのプラットフォームよりも、ターゲット層が狭いです。

TikTokが10代と20代に使われているのは様々な要素が考えられますが、スマホに最適化された縦型動画の使いやすいプラットフォームであることが大きいと思います。

「おすすめ」タブなどの機能により、生活者とTikToker(TikTokに動画をアップロードしている人のこと)や広告主との出会いの場がたくさんあります。

また、Instagram Storyのように、スワイプ動作で次の動画に飛ばすため、気軽にプラットフォームを使用できます。

ニコニコ動画

ニコニコ動画とは?

ニコニコ動画とは、2006年よりドワンゴが提供している動画共有プラットフォームのこと。YouTubeやTikTokとは異なり、有料会員がビジネスの主軸です。同プラットフォームのもっとも知られている特徴は、ユーザーが投稿したコメントが、動画上に表示されることです。

また、ユーザー層は、68%が男性でありながら、ゲーム(79.15%興味)やアニメ(74.38%興味)、音楽(64.88%興味)などのカテゴリーに興味を持っています。そのため、ニッチなターゲティングが可能です。

各SNSにおける動画の活用法

動画プラットフォームだけではなく、各SNSにおいても動画使用が広がっています。主に使われているSNSにおける動画利用の手法をご紹介します。

Facebook

Facebookは、大学生同士のオンラインコミュニティーでローンチされ、世界一人気のあるSNSまで成長したプラットフォームです。現在、およそ1.4億人がDAU(アクティブユーザー)として認識されています。

Facebookの広告種類は様々であり、動画もその中のひとつです。Facebookの優れたなターゲティングを使い、ニッチなニーズを持っている生活者にもリーチできるというのがFacebookの強みです。

Facebookの動画広告はデフォルトで自動的に再生されるものの、生活者が広告をタップしない限り、無音のままです。

また、アメリカでは、Facebook Watchというオリジナル動画コンテンツをストリーミングする機能を展開しています。NetflixやYouTube Redなどのような動画配信サービスですが、Facebook Watchの日本上陸はまだ未定です。

Twitter

Twitterとは、280文字(日本語・中国語・韓国語は全角140文字)以内のメッセージや画像などをツイート(呟くこと)できるSNSのこと。

Twitterは動画広告にも対応しています。生活者が動画広告をクリックしないと、動画が再生されません。FacebookよりTwitterのターゲティング精度のほうが低いです。

アカウントのフォローによるターゲティングができるものの、年齢のターゲティングなどを実施したい場合、Facebookのほうが繊細にターゲティングできます。

Instagram

Instagramとは、写真や動画を共有することが中心のSNSです。

Instagramでは、動画を共有することが昔からできました。動画の共有可能なフィードは、通常のタイムラインと、Instagram Storyの中です。

最近、IGTVというInstagram傘下の動画共有プラットフォームが公開されました。Instagramの一部でもあり、別存在でもあります。Instagramアカウントを持っている人はIGTVにアクセスできます。

最後に

動画マーケティング手法の歴史から過去のプラットフォームを分析して、特徴や使用法などを解説しました。

いままでの歴史があり、プラットフォームそれぞれのインパクトがありましたが、果たしてIGTVはどうでしょう? 市場はどこまで変わるのでしょうか?

後編では、最近リリースされたIGTVの最新事情を含めて、活用法を解説します。

動画のマーケティング活用のための基礎知識【後編】IGTVの活用


ABOUTこの記事をかいた人

金澤 ジョーダン

広告代理店出身の社会人5年目。アプリ領域の強い代理店から外資系コンサルティング企業に転籍し、オンライン教育事業部の0→1を経験。また、海外メディア企業の日本オペレーションの最高責任者も含めて、フリーランスを応援するWeb媒体のライターとして活動。現在、ビジネスデベロップメントに加え、商品開発や海外リサーチなど、数多くのことを実施中。