-2024年3月-コンテンツマーケティング動向調査


2024年2月───。コンテンツを駆使して企業のマーケティング支援を行うサムライト株式会社(以下、サムライト)では、ある妖精たちが姿を現します。

彼らの目的は定かではありませんが、何やらサムライトでコンテンツマーケティングの動向調査を定期的に行っているようです。

今回はひっそりとあとをつけて、妖精たちの調査模様をお届けします。

※本記事を読む際は、声を出さず、静かな場所で読んでください。妖精が逃げてしまう可能性があります

サム太郎

サムサムサム…!(笑)今回も無事にサムライトへ潜入できたサム。今月もコンテンツマーケティングのお宝情報を探ってやるサム!!(キラーン)

しーっ、静かに!今回も大事なミッション、失敗は許されないサムのよ。誰かに気づかれたらどうするサム!

サム子

サム太郎

ごめんよサム子ちゃん、つい…。

サムライトでは各プラットフォームごとに担当者がいて、領域ごとにスペシャリストが揃っているの。今回は二手に分かれて、最新動向を調査していくサム!
行くわよ、サム太郎!!!!

サム子

サム太郎

はっ、はいサム…!(サム子ちゃんの方が声が大きいような……。でも黙っておこう…)

最新動向①オウンドメディア領域

サム太郎

さて、気を取り直して。まずはサムライトが古くから支援しているオウンドメディア領域から調査サム!しめしめ、ちょうど会議をしているところサム…。(聞き耳を立てる)

【SEO情報】GoogleがSEOスターターガイドを改訂。日本語版もリリース

SEOスターターガイドとは、Googleが初心者向けにSEOに関する概要をまとめたガイドラインです。2024年2月にSEOスターターガイドの内容が大幅に改訂され、現在では日本語版もリリースされています。

今回の改訂では文字数が大幅にカットされ、検索順位を上げるために考慮すべき点がわかりやすく簡潔にまとめられています。

【SEO情報】大手企業サイトを優遇する傾向?Googleのアップデート

2023年10月のGoogleコアアップデートでは、より大手企業のコンテンツが上位表示されやすくなったという傾向が各所で報告されています。

ネット上で上がったこれらの批判に対してGoogleは、より公平で多様性のあるコンテンツの表示のため、今後も検索結果の質の向上に取り組んでいくことを示しました。同時に、EEATを満たしたとコンテンツ上で主張するだけでは上位表示できないことも示しています。

【SEO情報】EEATはランキング要因ではない?Googleが評価するコンテンツとは

「EEATはランキング要因ではない」とXを通してGoogleが伝え、疑念を呼んでいます。EEATは検索品質評価者が概念として活用しているものであり、EEATスコアは存在しないとGoogleは伝えました。また一例として、専門家が書いたものは自然と品質とユーザー評価にあらわれるべきで、専門家が書いたから品質が良いわけではないということにも言及しています。

Googleが最も注視しているのは、「ユーザーにとって価値あるコンテンツ」を提供することです。今後は特にKW分析や競合調査を行うだけではなく、ユーザーニーズを深掘りしたうえで、これまでのやり方にとらわれないコンテンツを企画・制作していく必要があると感じています。

緊急!最新Googleアップデート情報

2024年3月、Googleがコアアップデートの開始を伝えています。今回のアップデートでは複数のシステムに変更が加えられるため、最大1か月程度の期間を要するとされています。また、今回のアップデートではランキング変動も大きくなることが予想されており、質の低いコンテンツに関しては40%減少という見解も示されています。

今回はコアアップデートに加え、スパムポリシーも新たに更新されています。いわゆる”中古ドメイン”のサイトや、生成AIでコンテンツを大量生産しているサイトを中心に評価が下がっているようです。オウンドメディアの運用においては、ドメインは基本的に問題にならないかもしれません。しかし、コンテンツ制作における生成AIの活用に関しては、現状慎重な対応が求められると考えています。

【ミニコラム】withnews元編集長・奥山晶二郎が語る「今から始める?オウンドメディア」

オウンドメディア、もういらないとよく言われます。オウンドメディアの事業をしている会社としてはつらいですが、気持ちはよくわかります。手間がかかったり、SEOに振り回されたり、効果が出るまで遅かったり……それぞれ、それなりに説得力はあります。

でも、こうも思います。「ちょっと落ち着きましょう」。色んな要望を一つのメディア、なんなら1本の記事に求めようとしていませんか? 認知拡大から購買、ブランディング……そりゃ無理です。そのまま突っ走ると、冒頭に挙げた手間やSEOや、効果が出るまでの時間への不満を抱えることになります。

残念な結果になるオウンドメディアに共通しているもの。それは初期戦略のつまずきです。逆に、そこだけ気をつければ、むしろオウンドメディアほど費用対効果の高い施策はありません。コンテンツはずっと残るし、発信から数年後であっても露出の機会を作れる。SNSはこうはいきません。ただ、全部盛りはダメです。

プラットフォームが乱立する時代だからこそ、絞り込んだ戦略設計を心がける。様々な課題を抱えるクライアントを支えるパートナーとして、サムライトの役割はむしろ大きくなっていると感じています。

最新動向②ソーシャル領域

私は今をときめくソーシャル領域を調査していくサム…!どんどん新しいプラットフォームが増えていて、追いかけるだけでも大変なソーシャル領域。今回はどんなお宝情報をキャッチできるかしら…!

サム子

【X(旧Twitter)】X初の「縦型動画広告」を導入

かつてはテキストでのコミュニケーションを主流としていたXでも、動画視聴に注力する動きが活発化しています。Xの公式サイトによれば、現在では全ユーザーの4/5以上を動画が占め、動画視聴回数も前年比平均から35%増加していると報告されています。

縦型動画の活用により、フィード上でユーザー体験を損なうことなく広告の配信が可能になります。またXの公式サイトでは、縦型動画で視聴されているカテゴリとして以下が挙げられています。

・スポーツ
・音楽
・エンターテイメント
・イベント
・ニュース

親和性の高い領域では、縦型動画広告を検討してみても良いかもしれません。

動画広告配信で新たなターゲティングが可能に
Xは動画配信プラットフォームYouTubeに対抗し、クリエイターが配信する動画コンテンツの再生前に、動画広告の配信ができる機能を追加します。

この動画広告は、Xと提携する200以上のコンテンツ配信パートナーのリストに対して設定でき、クリエイターのタイムライン上やプロフィール上で配信されます。(プロフィール上のみの配信に限定することも可)

広告収益の一部は、クリエイターに分配されます。なお、サービスの開始時期はまだ示されていません。

新しい機能ということでまだ傾向などは見えていませんが、縦型動画はジャンルによってはより高いユーザー体験を提供できます。
ターゲティング機能の追加は、Xの提携する配信パートナーリスト次第で、効果的な広告配信が行えるようになる可能性があります。

【Instagram】threads(スレッズ)の利用者が増加傾向、Instagramユーザーの約6人に1人が利用

threads(スレッズ)とは、Instagramチームが開発したテキスト共有アプリのこと。Instagramアカウントからログインし、テキストで近況を共有したり、利用者との会話に参加したりすることができます。

ニールセンデジタルの調査によると、このthreadsを利用している人は1,071万人にのぼり、Instagramユーザーの約6人に1人が利用している結果となりました。

現時点ではthreadsを活用しているのは個人アカウントが主流であるため、プライベートな発信をする場と考えています。ただ、これまではInstagramからthreadsへ流れる動きがほとんどだったのが、最近ではthreadsからInstagramに流れ、アカウントをフォローする動きも見られています。threadsユーザーの増加はInstagramのグロースにも直結してくるものと考え、注視しています。

【動画】YouTubeのリビングルーム(テレビ)での視聴傾向が強まる

若者を中心にテレビ離れが進むなか、テレビ画面でYouTubeを視聴する人が増えています。サイバーコミュニケーションズの調査によれば、2021年3月時点で月間2,000万人以上がテレビ画面でYouTubeを視聴しており、テレビ端末をインターネットに接続している人は半年間で見ても増加傾向とされています。

これにより、今後は家族で一緒に見られるコンテンツが求められる傾向が強まることが予想できるでしょう。

今後は「家族で楽しめる」をキーワードに、コンプライアンスや節度を守り、安心安全に楽しめるコンテンツが伸びていくことが予想されます。そのため、信頼性の高い企業チャンネルは、今後注目されやすくなる可能性があると考えています。

【動画】踊る猫がエピソードを再現!TikTokで「猫ミーム」が流行中

数多ある猫の動画を組み合わせ、実際にあったエピソードやあるあるエピソードなどを再現する「猫ミーム」がTikTokでブームに。日常のちょっとした失敗談から時にセンシティブな内容まで、猫ミームで再現することでクスッと笑えるコミカルな動画として表現できます。

ひとつのエピソードに当てはめるだけで応用がきくので、シリーズとして展開しやすいのもポイントです。とくに採用向けのコンテンツではすでに企業の活用事例もあり、扱いやすいカテゴリではないでしょうか。

【ミニコラム】ソーシャル領域総括マネージャー・半澤弘幸が語る「2024年のソーシャルメディアは縦長ショート動画、コミュニケーション深化、YouTubeのマスメディア化としての利用が進む」

TikTok、Instagram Reels、YouTube shorts、LINE VOOMなどの各プラットフォームではすでに縦長ショート動画の浸透がみられる中、Xでの縦長動画広告の導入は、縦長動画時代を決定づける発表となったといえます。

Star Creation調査(https://markezine.jp/article/detail/44467 )によると、ショート動画のユーザー利用割合は51.9%と半数を超える結果となっています。この結果からは、スキマ時間の暇つぶしから、検索シーンでもショート動画の利用がみられる状況となってきているのが伺えます。

また、コメントを見ながら視聴するユーザーもみられ、口コミや評価を伺っていることが推測されます。そのため、ただ視聴されるだけではなく「いかにコメントをしてもらえるか?」が重要で、ショート動画においてもコミュニケーション型の運用が求められはじめています。

YouTubeはLINEに次ぐ2番目のMAUとなり、幅ひろい年代のユーザーに利用されています。また、YouTubeのリビングルーム(テレビ)での視聴の高まりは、テレビ化・マスメディア化の現れともいえるでしょう。幅ひろい年代の利用とユーザーの視聴時間増などの傾向は、企業のマーケティング活動において非常に重要です。視聴傾向やユーザー特性、地域にあわせて配信できるほか、ショート動画も扱えるYouTube広告は、今後積極的に活用していきたい施策ではないでしょうか。

コンテンツマーケティングの手法や手段は、どんどん変化しているのね。でもこれだけ情報が多いと、自分たちがやるべき施策がどれなのかが分からなくなってしまいそうサム…。

サム子

サム太郎

サムサム、だからこそサムライトのスペシャリストたちがいるサム。相談すれば、目的に応じて適切なプランを提案してくれるサム!

それはとても助かるサム…!でも、お高いんでしょ?

サム子

サム太郎

ちゃんと予算に応じて寄り添ってくれるサム。だから迷って悩むよりも先に、相談してみるのがお勧めサム!

とっても良心的サム。これは私たちの星のみんなにもぜひ教えてあげましょう!さ、そうと決まれば帰るわよ、サム太郎!!

サム子

サム太郎

(サム子ちゃんはいつも強引なんだから…)

返事が聞こえないサムっ!

サム子

サム太郎

はっ、はいサム…!!!

こうして、サムライトでお宝情報を見つけた妖精たちは、自らの星に伝承すべく帰っていったのでした。
サムライト社員が妖精たちの存在に気付いていることは、私たちだけの秘密ですよ。

つづく