LINE活用のススメ――LINE公式アカウントの運用の前に理解しておくべき7つの基本


はじめまして!サムライトの北澤です。

普段はクライアント企業様に向けてのコンテンツマーケティング施策のプランニングや実行支援を担当していますが、実はLINE公式アカウント関連の商品担当という顔も持っています(認定資格「LINE Green Badge」も取得しています)。LINE社さまとも連携しながら、より効果的なアカウント運用法などを日々研究する中で見つけたTIPSや事例などをこれからご紹介していきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします!

早速ですが、この記事を読まれている方の多くが、いちユーザーとしてLINEを日常的に利用されていると思います。これだけ私たちの日々の暮らしに根付いているコミュニケーションツールであるLINEは、企業と個人をつなぐプラットフォームとしても非常に魅力的です。

ただし、基本的に誰でも見られる他のSNSアカウントとは違い、LINEではフォロー(友だちになる)しないと他の企業がどのように運用をしているのか見えない、どのような反響や成果を得ているのか分かりにくいという面があり、「LINE活用に興味はあるけれど踏み切れない」といったマーケティング担当者の声も聞こえてきます。

そこで初回となる本稿ではまず、LINEの特徴やLINE公式アカウントの基本的な活用方法など、これからLINE運用を始める人が知っておくべき基本を解説していきますので、どうぞ最後までお付き合いください!

基本① LINEの強みは圧倒的なユーザー規模と高いアクティブ率

LINEは10代から50代以上まで幅広い年代のユーザーを抱え、日常のコミュニケーションツールとして広く浸透しています。LINE公式の情報では日本の人口の66%にあたる8,400万人以上のMAUを誇り、他のSNSと比較して圧倒的なユーザー規模とアクティブ率の高さがLINEの大きな強みの一つと言えます。

基本② 無料でLINE公式アカウントの全機能が使える

企業はLINE内に「LINE公式アカウント」として企業アカウントを無料で開設できます。以前は「LINE@」などのサービスもありましたが、現在はLINE公式アカウントに統合されています。

LINE公式アカウントには以下の6つの機能があり、後述の料金プランに関わらず全機能を利用できます。

  1. メッセージ配信
  2. タイムライン投稿
  3. LINEチャット
  4. リッチメニュー
  5. ショップカード
  6. クーポン・抽選機能

各機能の詳細についてはまた別の機会にご紹介しますが、大きな特徴として以下の2点を覚えていただければと思います。

・メッセージ配信では性別・年代・地域(都道府県)などによるセグメント配信が可能
・LINEチャットではユーザーと1対1の対話ができ、ボットを活用すれば24時間自動応答も可能に

もちろん分析ツールも提供されており、友だち数の推移や配信メッセージへの反応などを把握しながらPDCAを回すことが可能です。

基本③ メッセージ配信数に応じた従量課金型の料金体系

LINE公式アカウントには以下の3つの料金プランが用意されています。

無料(フリープラン)でも公式アカウントを開設・運用できますが、配信できるメッセージ通数が1,000通までとなっているため、運用方針に応じて通数を増やしたい場合は、ライトプランやスタンダードプランへの切り替えが必要となります。

基本④ 他SNSと明確に異なる立ち位置

一般的にLINEはSNSのひとつとされていますが、Instagram、Twitter、Facebookといった他のSNSとは一線を画す性質を持っています。具体的に比較したものが下表です。

他のSNSはオープンな環境のため、ターゲット層の興味関心や嗜好に合わせたアカウントを運用をする中で、拡散や検索などをきっかけにブランド非認知層にリーチし、新規フォロワー獲得を図ることができます。

これに対し、LINEは基本的にクローズドな環境のため、スタンプ広告等を活用しない限り非認知層の友だち獲得は難しいと言えます。しかし、他のSNSにはないセグメント配信や1to1の対話、プッシュ通知が可能なため、一度友だち登録してもらえば、ユーザー毎に最適化したコミュニケーションが実現し、長期的なリレーション構築や優良顧客への育成が目指せるという強みがあります。

つまり、業界や商材にもよりますが、新規の認知獲得から購入へとつなげる際にはTwitterやInstagramを活用し、既存顧客のリピート購入やアップセルを狙うためにLINE公式アカウントを活用する、といった使い分けが一般的に有効ではないかと私は考えています。

基本⑤ セグメントごとの効率的なメッセージ配信が重要

料金プランは上述の通りですが、ライトプランまたはスタンダードプランの場合、月額の固定費用の範囲で配信できるメッセージ通数には上限があり、それを超える配信については、1通ごとに料金が発生する従量課金制となっています。そのため、毎回すべての友だちに対してメッセージを配信すると、予算がどんどん膨らんでしまいます。

そこで有効活用したいのがセグメント配信です。友だちの「性別」「年代」「居住地(都道府県)」などに基づき、セグメントごとに最適化したメッセージを配信すれば、配信数の無駄を減らしつつ、より訴求力の高いコミュニケーションとなります。

ただし、同じ”友だち”でも様々なインサイトを持つと考えられるため、デモグラフィックによるセグメント分けでは十分とは言えません。そのためサムライトでは、友だち登録時にチャットボットを活用したアンケートに回答してもらい、友だちの興味関心や悩みなどをデータベースに登録することで、より精緻なセグメント配信ができるサービスも提供しています。

例えば化粧品ブランドの場合、肌のタイプを回答してもらうことで、肌質に合ったお手入れ方法やおすすめ商品のセール情報を提供する、といった形です。

もちろんクリエイティブを複数パターン用意し、運用管理するのは手間がかかりますが、友だちに寄り添った有益なコンテンツを提供することでエンゲージメントが深まるとともに、メッセージ通数の効率化とブロック率の低下が期待できます。

基本⑥ 新しい友だちを獲得するための施策も必要

LINE公式アカウントの運用効果を高めるためには、友だちの数を増やす必要があります。しかし他のSNSとは違い、ユーザー間の自然拡散による新規リーチはあまり期待できないため、友だち獲得施策も随時行うことが求められます。

友だちを獲得する主な方法としては、おなじみのLINEスタンプのほか、タイムラインやニュースなどに配信できる友だち獲得目的のCPF広告などがあります。以前はLINEスタンプを作成・配信するのに1000万円以上の予算が必要でしたが、現在はCPDメニュー(ダウンロード毎に課金)もあり、比較的少ない予算でも取り組みやすくなりました。

またLINE内だけでなく、すでに運用しているTwitterやInstagramのアカウントにおいてLINE公式アカウントの存在を告知したり、オウンドメディアやアプリからLINE公式アカウントへと誘導することもできます。

初回購入時に使える割引クーポンを用意して友だち登録を促し、その後LINE公式アカウントを通してナーチャリングしていくという方法もよく用いられています。

基本⑦ ユーザーにとってメリットがあることが大前提

これはコンテンツマーケティングのキホンであり、”改めて”にはなりますが、ユーザーにとって有益なコンテンツやベネフィットを提供することが、LINE公式アカウントを運用する際にもっとも重要です。

新商品やセールなどの最新情報、クーポンやキャンペーンといったインセンティブは多くの企業が配信している定番コンテンツですが、オウンドメディアを運用している場合は新着記事の紹介なども有効なコンテンツとなります。

その他に、チャットボットを活用した24時間サポートなど、LINE公式アカウントの各種機能を生かした便利なサービスを用意し、ユーザーにとってメリットのあるアカウントであると認識してもらえれば、ブロックを防ぎ、長期的なリレーション構築が実現します。

LINE公式アカウントの役割と目的を明確にして効果的な活用を!

以上の7つの基本を通して、LINE公式アカウント運用のアウトラインをご理解いただけたかと思います。

あくまでSNSのひとつとして、LINEをTwitterやInstagramと同じようなものと捉えてしまうと、うまく活用できませんので注意が必要です。

これから初めてコンテンツマーケティングに取り組まれる場合も、これまで各種SNSやオウンドメディアを運営されてきた場合も、まず大切なことは、LINEというプラットフォームの特性を正しく理解した上で、デジタルマーケティング全体の中でのLINE公式アカウントの役割・目的を明確にし、戦略的に運用するということです。

自社にとってはどういう活用が有効なのだろう?と思われたら、ぜひサムライトにお気軽にご相談ください。トリプルメディアに精通しているサムライトだからこそ、最適な活用方法をご提案させていただきます。

次回からはより具体的な運用TIPSなどをご紹介していきますのでお楽しみに!

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ABOUTこの記事をかいた人

北澤 孝祐

大手SIerのソリューション営業を経て、2019年にサムライト入社。 アカウントエグゼクティブ部門のプランナーとして、ソーシャルメディア領域を中心に多くの企業様のデジタルマーケティングプラニングを支援。 長野県出身で趣味は野球とゴルフ。