はじめまして!
サムライトでSNS関連の研究を担当しているSNS lab. 主任研究員の春木です。
10月6日はInstagramの誕生日。今年は10周年ということもあり、懐かしいアイコンの復活などのイベントも行われましたが、それ以外にもこの1ヶ月の間に、多くの重要なアップデートに関するニュースが飛び交いました。
そこで本記事では、その中から特にマーケターが押さえておくべきポイントをまとめて解説していきます!
目次
IGTVにショッピング機能を追加(10月5日)
IGTVは、スマートフォン全画面表示で動画を共有できる機能です(通常アカウントは最大15分、フォロワーの多いアカウントや認証アカウントは最大60分)。日本でもIGTVを活用する企業が徐々に増えてきていますが、この度のアップデートにより、ショッピングタグを利用してIGTVに登場する商品をタグ付けできるようになりました。
ユーザーは、IGTVで動画を視聴しながらショッピングタグをタップすると商品リストや価格を見ることができ、外部のECサイトに遷移して実際に購入することも可能です。
企業は情報伝達力の高い動画という形で商品のストーリーや価値を紹介でき、興味をもったユーザーはすぐに商品を購入することができるため、ECを展開する企業にとっては朗報ではないでしょうか?
今後は、最近話題のリールにも同じくショッピング機能が追加される予定とのです。
さらに将来的にはショッピングタグがついたIGTV動画がInstagramショップ上にも表示されるそうで、潜在層との接点拡大も期待できます。
(画像引用元:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/shopping_on_igtv/)
今回ショッピング機能が追加されたIGTVでは、ストーリーズ(〜15秒)やフィード上の通常のInstagram動画(〜60秒)よりも長い動画を投稿できるため、より丁寧に商品を訴求できますが、多くのユーザーは短尺動画をサクサク視聴する習慣がついているため、あくまでも数分程度の動画におさめるのが良いでしょう。
早速取り入れてみたい企業は、従来のIGTVの世界観に倣い、下記のようなメイクのHowToやレシピ動画、ファッションコーディネート、エクササイズといったコンテンツの中に商品を絡めるスタイルがまずは取り組みやすいかもしれません。
https://www.instagram.com/tv/CG7iGmxh1od/?igshid=1c4ccczorl4n9
https://www.instagram.com/tv/CG7uvwlhK1l/?igshid=1o0ydgub9j2un
※アプリで視聴するとショッピングタグが表示されます。
話題のトピックを発見できる「旬の話題」を導入(10月19日)
「旬の話題」とは、Instagram上で話題になっているトピックを発見できる、日本発の新機能。発見タブ内に追加された「旬の話題」をタップすると、国内ユーザーの間で利用が増えているハッシュタグ10点が、一部の投稿と一緒に表示されるというものです。
トピックは「#紅葉」や「#イルミネーション」といった季節ネタから、「#キャンプ飯」「#動物園」などレジャーに関するもの、話題の映画や楽曲、食べ物やファッションなど、幅広いジャンルから選ばれています。
個人的に確認したところ、アカウントによって表示されるハッシュタグが変わるということはありませんでした。
(画像引用元:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/freshtopics/)
Instagram運用担当者においては、ハッシュタグからの流入を増やす施策として、「旬の話題」に掲載されているハッシュタグを使った投稿にトライしてみても良いかもしれません。ただし、話題になるほどハッシュタグ利用数は多いので、逆に埋もれてしまう懸念もあり、その効果については今後検証が必要だと考えています。
旬の話題といえば、日本ではTwitterのトレンドがおなじみですが、今後は”Instagramの「旬の話題」に取り上げられました”なんていうニュースが定番になるかもしれませんね。
インスタライブでの”投げ銭”機能のテストを開始(10月20日)
YouTubeをはじめとする複数のライブ配信サービスではすでに投げ銭機能が提供されていますが、Instagramライブでも「バッジ」という名の投げ銭機能の実装に向けて、テストが開始されるということです。
ユーザーはインスタライブを視聴中にバッジを購入することで、お気に入りのクリエイターやブランドを応援できるようになります。バッジには120円、250円、610円の3種類があり、購入すると、コメント欄に自分のアカウント名と購入したバッジのアイコンが表示されます。
11月には、クリエイターがバッジ機能で得た収益と同額をFacebook社が上乗せして支払うプログラムも開始される予定とのことです。
(画像引用元:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/badges_in_live/)
Instagramによると、新型コロナウイルス感染拡大によりリアルで会えなくなったため、ライブ配信を活用してファンとつながろうとするクリエイターや企業が急増したそうです。2月から3月にかけて、ライブ配信した人が70%も増えたというデータもあるほどです。
バッジ機能が本格実装された際には、自分のスキルや表現で収入を得たいと考える優秀なクリエイターが多くInstagramに参入してくる可能性が高まります。これはマーケターの立場にとって、優秀なインフルエンサーが増え、新たなユーザーも集まってくることを意味しており、Instagramがより魅力的なプラットフォームになっていくかもしれません。
インスタライブでの配信時間が最大4時間まで拡大(10月28日)
Instagramライブを使った配信はこれまで1時間が最長でしたが、このたび4時間まで延長されました。
併せて、配信したライブ動画が自動的にアーカイブされ、後からシェアやダウンロードすることも可能になりました(アーカイブは30日後に自動的に削除)。
また近日中に、IGTV内に現在配信中のライブ動画や配信が終了してシェアされたばかりの動画を表示するスペースが追加され、ユーザーがよりライブ配信を見つけやすくなることも発表されています。
(画像引用元:https://about.fb.com/ja/news/2020/10/live_creator_bundle/)
ライブ配信の時間が延長され、自由度が高まったことから、これまでYouTubeなどでライブ配信してきたクリエイターや企業にとっても、Instagramが配信プラットフォームとして検討対象に加わってくると推測されます。
それに伴い、例えば学習コンテンツやビジネス系コンテンツ、ニュース系など、これまでYouTubeで多く見られてきたライブ配信が、今後Instagram内で増えてくることも予想されます。
インスタライブがこれからどのような広がりを見せるのか、注目していきましょう。
【番外編】英国で”隠れ”スポンサード投稿への対策を強化(10月16日)
最後に、機能アップデートではありませんが、Instagramに関する重要なニュースをひとつご紹介したいと思います。
インフルエンサーマーケティングが盛んなInstagramでは以前から、企業側から金銭などの対価を受け取っていながら、投稿内に適切にPR表記を行っていない、いわゆるステルスマーケティング(ステマ)が問題となっています。
このたび英国のInstagramを運営するFacebook Ireland社は、CMA(英国の競争・市場庁)の管理のもと、不適切な投稿の取り締まりを強化し、PR投稿に対しては「タイアップ投稿」のタグ表示を徹底させていくことを明らかにしました。英国内のInstagramユーザーに向けられた全投稿が対象となります。
インフルエンサーマーケティングに取り組む企業は、インフルエンサーによるPR投稿がユーザーに見られにくくなるのではないかと懸念するかもしれませんが、タイアップ投稿タグをタップすると、企業のInstagramアカウントへ遷移できるというメリットもあります。
万が一にでもステマが明らかになれば、企業のブランドは大きく毀損することになります。自社ブランドを守るためにも、マーケットの健全な発展のためにも、ルールを遵守し、正しいマーケティング活動を行っていくことが大切です。
今後もSNSの最新情報をお届けしてまいります!
10月は上記のほか、FacebookのMessenger APIがInstagramもサポート対象に含めるといったアップデートもありました。
わずか1ヶ月でここまで立て続けに重要なアップデートが発表されることは珍しいですが、新型コロナウイルスをきっかけに社会が変化する今、SNSのようなプラットフォームのあり方も大きな変化を見せている最中です。
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