2019年に入って、Facebook、Twitter、InstagramなどSNSはどう変化し、マーケティングにどのような影響を与えていくのか。そして動画系コンテンツがこれから本格化すると言われています。
そこで今回は常にアップデートされ、変化し続けていくSNSプラットフォームの、2018年をまとめてみました。SNSを使って効果的にマーケティングをしたい方はぜひ参考にしてみて下さい。
2018年、日本で一番利用者が多いSNSってなんだ?
一言でSNSといえど、多くのSNSが乱立している今日において、一体どれが一番つかわれてるの?正直よくわからない!と思っている人も少なくないはず。
そこで、まずは日本国内で利用者の多いSNSをランキング順に紹介していきましょう。
各年代のSNS利用状況
小さくて見づらいですが、各年代とも、緑色のLINEがダントツの使用率の高さを誇っているのがわかります。
また、10代20代のいわゆる若年層のInstagram、Twitterの利用率の高さも注目に値するでしょう。一方、50代60代のFacebookの利用率は高く、若年層と違いInstagramやTwitterを上回ります。
つまりまとめると
・LINEはどの年代も高い確率で利用している。
・10代20代の若い世代の人はInstagram、Twitterの利用率がFacebookよりも高い。
・一方、50代以降のFacebook利用率はInstagram、Twitterよりも高い。
と言えます。
では、取り上げたSNSプラットフォームの特徴とそれぞれに共通した近年の大きな変化は取り上げていきましょう。
参考:
http://www.soumu.go.jp/iicp/research/results/media_usage-time.html
https://appbu.jp/share-of-social-media
LINE
LINEは無料でチャットや通話が可能なメッセージアプリです。リリース開始の2011年以降利用者数は右肩上がりで上がり続け、今や全世界で1億6400万人ものユーザーがいます。
日本だけではなく、インドネシアや台湾などアジア全体での利用率の高さも特徴の一つでしょう。
また、一日のうち一回は使う指標であるアクティブ率(DAU/MAU比率)は85%と、他のSNSに比べてもダントツに高く、もはや日常生活には欠かせないインフラの一部になっていると言っても過言ではありません。
2018年の大きな変化といえば、リプライ機能が挙げられるでしょう。リプライ機能によって今まで相手のメッセージに対して直接返信できるようになりました。
また、その他の大きな変化としてホーム画面をより視覚的な影響の大きいものになるように従来横画面だったホーム画面を縦に変更したことで賛否両論を呼びました。
参考:
https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2018/2346
https://www.uniad.co.jp/wp/wp-content/uploads/mediaguide_LINE_2018_01_03.pdf
http://official-blog.line.me/ja/archives/76297268.html#more
https://scdn.line-apps.com/stf/linecorp/ja/ir/all/FY18Q3_Presentation.pdf
LINEほどではないとは言え、全ての世代を中心に高い利用率を誇るTwitter。世界でも、日本人の利用増加率は世界一という発表があるほど多くの人が利用しています。
特に、10代20代の若年層の利用率はひときわ高く、「投稿はしないが、見るだけ」という30代〜40代の利用者も多く存在しているようです。
注目すべきはTwitterにおいての動画配信機能。2018年9月にはライブ配信をトップに表示する機能を発表しました。タイムラインをスッキリとすることで、動画の視聴者数をあげることが目的と言われています。
以前、とある日用生活用品会社が自社製品についてインフルエンサーが生配信で宣伝したところ、1時間弱のトークだけの配信で、100万ビューが獲得できたという事例もあります。Twitter上の動画マーケティングの威力は大きくなると言えるでしょう。
今後もTwitterは動画に力を入れて変化していくのではないか、とも言われています。
参考:
https://www.huffingtonpost.jp/2016/02/18/twitter-japan_n_9260630.html
https://japanese.engadget.com/2018/09/13/twitter/
https://www.exchangewire.jp/2018/01/12/interview-twitter-japan-video-ads/
Instagramは20代30代の若年層を中心に人気の写真や動画を投稿するSNSです。モデルやアーティストのおしゃれな投稿が多いことから女性を中心に人気に火をつきました。何と今やユーザーの6割が女性です。
また昨年の流行語大賞に「インスタ映え」が選ばれたのも大きな話題を呼びました。主な使用用途としてGoogleの代わりに検索機能として活用しているというユーザーも多いようです。
また、2018年11月時点でアクティブユーザー数は国内2900万人を突破、1日のストーリー投稿者数は700万を超えたとの発表がありました。
また、Instagramも近年動画配信機能を大きく拡充させました。2017年にはライブ配信機能という新機能を発表。ストーリーと同じ位置付けで視聴者と双方向的にコミュニケーションが取れるようになりました。
2018年には6月には新たな動画投稿機能であるIGTVを発表。これは従来15秒しか投稿できなかったストーリー機能とは違い、60分という長尺で動画を投稿することが可能になりました。
参考
https://www.netratings.co.jp/news_release/2017/09/Newsrelease20170926.html
https://ja.newsroom.fb.com/news/2018/11/japan_maaupdate/
他のSNSに比べると利用者の多くは50代以降と年配層が中心のFacebook。北米人口の7割が利用しているのに対し、日本では3割ほどしか利用していません。
若い世代の利用者が少ない一方、アカウント登録は実名であり、メッセージ機能の充実さなどからビジネスマンが名刺がわりに利用することが多いと言われています。
2018年はブランドコンテンツや広告、セキュリティーポリシーの大幅な改定を施した年でした。特に特筆すべきは友達や家族の投稿を優先して表示するようにフィードを改変したこと。
これにより、企業からの広告やパブリッシャーからの投稿が大幅に減少することになりました。改変の影響は大きく、わずか2ヶ月でアメリカのバイラルメディア運営企業「リトル・シングス(Little Things)」は閉鎖に追い込まれたほど。
ただし、この機能はペイド広告には適応されないため、Facebookで効果的に情報を拡散したい場合、有料機能を使えば露出が増えるということになります。
また、Facebookでも動画機能の拡張が行われました。2018年8月には「Watch」と呼ばれる動画機能の拡張を発表。YouTubeがポリシーを変更し動画を投稿しににくなってしまったユーザーがFacebookにより動画を投稿できやすくするようにするためと言われています。
参考:
https://newsroom.fb.com/news/2018/06/helping-creators-connect-create-and-grow/
https://digireka.jp/2018/06/30/articles176/
まとめ
従来の主要なメディアであったテレビやラジオは、一方的に情報を発信し、視聴者が受動的に取得するというしくみで成功してきました。
しかしSNSが広まるにつれ、「自分が得たい情報を選び、能動的に取得する」という形に、人々の情報への接触のあり方が変わってきているのはまちがいないでしょう。
マーケティングにおいては、そうした消費者の思考や行動を念頭においた上で「選んでもらえる情報をどのように届けるか」を考えることが必要な時代といえます。
「リアルタイムな状況への対応」や「能動的に見てもらえるきっかけづくり」をどう行うかが、今後のSNS活用において鍵となるでしょう。