“BALANCE” by somewrite では、【Web×女性】を切り口に、サービスの開発秘話や彼女たちが持つオリジナルの価値観を紹介していく。
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連載第三回目に訪問したのは、フリーランスエンジニアの支援事業を主軸とし、エンジニアの育成から独立支援までをサポートしているギークス。最近ではあの「おだんみつ」を生み出したことでも話題になっています。
今回はそんなギークスのPR・採用戦略本部の “女子会(女子会議)” に特別潜入させていただきました!
オウンドメディア成功の運用事例に加え、“BALANCE”限定の重大発表も用意しているので、最後までお見逃しなく!
― お話し中のところ失礼します~!今日はよろしくお願いします。
一同:よろしくお願いしますー!
― 一度に4人も集まっていただけるとは……ありがとうございます!
小幡:いえいえ。弊社の取り組みを知って頂けるせっかくの機会なので。
PR部門すらなかった会社が、1年後に数万PVを誇る
オウンドメディアを確立
― まずはギークスさんが運営するオウンドメディアについて教えて頂けますか?
小幡:はい。まずgeechsコーポレートサイト、ITエンジニアの方を対象とした無料イベントスペース「21cafe」のサイト、そして新卒採用サイトの3種類です。プラスしてそれぞれのfacebookとtwitterアカウントを所有しています。
特徴としては、やはり一人一人が担当メディアを持って運営しているところではないでしょうか。これが一般企業の人事部やPR部と大きく違う点かと思います。
―なんと!他社だとみんなで力を合わせて1つのメディアを作る形式がとても多いですが、ギークスは違うと。
小幡:そうですね。2013年にリニューアルし、オウンドメディア化したコーポレートサイト担当が平沢、21cafeが小田、池亀は新卒採用担当でもあるので、採用ブログのサイト立ち上げ、更新まで担当しています。私は全体をまとめる役割として、それぞれに任せています。
(「geechs コーポレートサイト」オウンドメディアからもコンテンツの豊富さが分かる)
http://geechs.com/
(ITエンジニアを中心に、開始1年足らずで延べ1,000名以上もの人が利用する「21CAFE」)
(メディアミックスウェブログサービスTumblrを利用した「新卒採用サイト」)
http://geechs-recruit.tumblr.com/
― 1人が1メディアを担当……!では、記事はどなたが書いているんでしょうか?
小幡:今は外部ライターに頼まず、メディア担当者が自分たちで書いています。最終的に記事を全体共有し、本当に掲載していいかのジャッジをします。
― サイト立ち上げから記事更新まで一人で運用する事例は本当に珍しいですね。以前からギークスのPR部門ではこういったやり方がとられていたのですか?
小幡:いえ、1年前まではPR部門すら存在しなかったので、私たち4人でこのやり方を確立していきました。1年経ってPV数や認知度など、色々と結果が出始めているので、私たちの方針は間違っていなかったなと確信しています。
― !!!1年前までPR部門がなかった!!?スタートアップ企業ではたまに耳にしますが…では、どうしてPR部門が発足したのですか?
小幡:会社として次のステージに立つタイミングだったからですね。おかげさまでフリーランスエンジニアの方には認知いただいていましたので、より多くの方に会社を知っていただくフェーズに行くべきだと。そしてチャレンジするからにはメディアに取り上げられるのを待つ……という「待ち」の姿勢ではなく、自分たちから新たな情報発信をし続ける「攻め」のPRをしていこうという事に決まり、オウンドメディア化を2013年10月にスタートさせました。
― ということは今までみなさんは別のお仕事をされていたのですか?
小幡:そうですね。私は前職でPR会社に務めていたので、そのノウハウを生かしてほしいという事でPR部門責任者を任されましたが、3人は未経験ですね。
― PR部門が全員女性とはとても華やかですね!何か理由があるのですか?
小幡:ありがとうございます。 (笑) IT業界、特にエンジニアさんは男性の方が多いので、女性ならではの新しい視点で情報発信をしていきたいと考えたのがきっかけです。例えばそこから生まれたのが、「おだんみつ」です。ね、小田。
― おおおおお、あなたがあの有名な”おだんみつ”さんですか!お会いすると結構普通ですね!
小田:よく言われます。(笑)
― 「おだんみつ」と言われてどう思いました?(笑)
小田:すごく楽しそうだと思いました! 弊社の中でも新しい取り組みだっていうこともありましたし、メディアに「イケメン」というコンテンツはあっても、「エンジニア×イケメン」という切り口はなかったので。「おだんみつ」というキャラクターを通して、「エンジニアの仕事ってすごい!」「エンジニアの働き方ってかっこいい!」というメッセージを伝えていけるのはすごく嬉しかったです。キャラクターとして選んでいただいたことは、とても光栄だと思っています。
― 名前が浸透してきて、何か変化はありましたか?
小田:おだんみつ連載を始めて3ヶ月ほど経ってから「おだんみつさんですよね?」ってよく声をかけられるようになりましたね。これもすごく嬉しくて、Web上では会えない人に直接「読んでいます!記事良かったよ」ってリアクションを貰ったり。「あっ、届いているんだ」って実感しました。
― おだんみつさんもメディアを運営されていますよね。どんな想いで行っているのですか?
小田:やはり、コンテンツをきっかけにギークスのファンになってもらいたいと強く思っています。おだんみつ企画という他にはいないキャラクターはもちろん、ギークスがやっているビジネスや強みを生かした上でのコンテンツ制作はギークスしか発信できないので、ブランドを大切にしたコンテンツ作りを心がけています。「このコンテンツはギークスだからこそ!」と見ている方に感じてほしいですね。
池亀:確かにそれは私も強く思っています。私たちチームの強みは機械的な記事を作るのではなく、「体温がある」記事を生み出していることなので、それを多くの人に感じとってもらいたいですね。「おだんみつ」もそうですが、書いている人の顔が見えてパソコンの向こうに温もりを感じられる。「こういう人が書いているんだなぁ」ってイメージを持ってもらう。
― 記事を通して人間味を感じてもらうと。
池亀:「ブログ書きました」だけじゃなくて、記事の中に人間味があることでリアルアクションに繋がっていく。機械的じゃない文章で、読み手の立場になって書くということを意識していますね。私は採用ブログとは別に、平沢や小田の書いたコーポレートサイトの記事をSNSで広める役割を担っているので、そのあたりの意識は強く持っています。
― なるほどー。お互い連携を取りながら仕事を進めているんですね。
とはいえ主担当のメディアを企画~編集まで行うって、慣れていないと本当に大変ですよね。
平沢:そうなんです……。私はコーポレートサイトを任されているのですが、もともと理系出身ということもあり、メンバーの中で一番記事を書いたりするのが苦手でした。ライター経験も特になく、最初に書いた記事が本当に酷い出来で……。
小幡:「こんなアプリ使ってみた!」って切り口の記事だったんですが。それはもう取扱い説明書のような文章でね(笑)
平沢:やめてくださいー!(照) 苦手意識があるからこそ、慎重に誰よりも丁寧に書くようにしています。PR・採用戦略本部の女子たちは一番目が厳しいんですよ。もちろん、良い意味で。
小幡:今の平沢はすごく面白い記事を書けているよね。おだんみつの様なメディア色が強い記事から、ITエンジニアさんに取材した読み物系のちょっと硬い記事まで、幅広い記事を書けるようになったんじゃないかなぁと思います。
― ではそんな成長された平沢さんが、メディア運営で心掛けている事はなんですか?
平沢:まずは、サイトに来ていただいた人に楽しんで貰うことが必須条件。読者が「この記事面白い!」って思ってくれる根幹、それは感動や笑いだったり、新しい発見だったりしますよね。私は情報を知るだけではなく、何かの“気づき”と“アクション”を与えられるような内容にすることを心がけています。
平沢:例えばギークスが主催したイベントのレポート記事を読んだ人が、「面白かった」と思うだけでなく、「記事を読んで来ました」と次のイベントに足を運んで下さるとか。「記事」がきっかけづくりに繋がる事がとても嬉しいです。
― 手ごたえはいかがですか?
平沢:おかげさまで、うれしい声を頂けるようになりました。ギークスの存在だけでなく、小田も言っていますが「エンジニアの働き方ってかっこいい!」というイメージが強くなったといった声だったり。地道な記事の積み重ねで、確実に「ファン」になって頂いた方が増えたと手ごたえを感じています。
彼女たちがチーム発足時、最初にやったことは得意不得意を教え合うことだったという。誰が何を得意で、何が得意じゃないのか。筆者は話を聞いていて個々の特性を生かしつつ、欠点も補えている良いチームだと思った。
小幡:それぞれ強みはもともと持っていて、メディアを運営する上で強みが確立されてきたんだと思います。
― パズルがピタっとはまったようなそんな感じですね。
小幡:そうそう、そんな感じ!
今後注目の「geechs magazine」について
― 今日は ”重大発表” があると聞いて来たのですが、小幡さん!そろそろ教えてください!
小幡:「geechs magazine」という新しいメディアを立ち上げようと思っています。
― ほうほう!ぜひ内容を教えてください!
小幡:IT・web業界で活躍しているフリーランスエンジニアを取り巻く環境に焦点を当て、彼らのワークスタイルやライフスタイル、業界トレンドなど「イマ」をお伝えするwebマガジンです。Web業界で著名な方々を取材し、フォーカスしていく記事を書いたり、あとはこのマガジン内で……あっ、これはまだ教えられないですね。
― うっ、気になるところで止められてしまった……!今日のお話で、みなさんが強い想いを持ってメディア運営をされているのがよく分かりました。新しいメディア誕生にももちろん、理由があるんですよね?
小幡:はい、もちろんです。これもやはり、次のステージにチャレンジするタイミングが来た事が理由です。これまでメディアを運営してきて「こういう切り口だとシェアされるんだ!」などの検証ができてきました。その気付きをより生かし、私たちのパートナーであるフリーランスという働き方の価値向上のため、様々な「きっかけ」が提供できるようなメディアづくりをしたいと考え製作しているのが「geechs magazine」です。
― ”リリース日”はもう決まっているんですか?
小幡:6月上旬を予定としています。実は6月にはgeechs magazineのリアルな……おっとこれもまだ言えません。
― うう……!(涙)「geechs magazine」楽しみにしています!
今日はありがとうございました!
一同:ありがとうございました!
小幡 千尋
2009年中途入社。geechs執行役員/PR・採用戦略本部長。新卒として総合商社に入社。その後大手企業を中心とした新卒採用支援や大学生のキャリアカウンセリング、講座等を展開。PR会社を経て現職に。PR・広報部門が存在しなかったgeechsにおいて0からその立ち上げを行う。自身もプレーヤーとして新規企画立案に携わりながら、戦略的な「攻めのPR」を実現している。
平沢 恵子
2009年新卒入社。人材コンサル営業、キャリアアドバイザー、webマーケターを経て現在はwebメディア企画運営を担当。「読者が+@の価値観を持てる」記事作成を目指し、取材~記事編集まで一手に担う。編集未経験にも関わらず、自社コーポレートサイトPVを10倍以上に押し上げた、geechsオウンドメディア成長の立役者。
池亀 梓
2008年新卒入社。人材コンサル営業、就活生のキャリア支援を経験し、現在は自社新卒採用担当と広報・PR担当を兼任。事業部が掲げる「自前主義」を仕事に取り入れ、大手採用媒体を一切使わず、ソーシャルメディアを活用した新卒採用を実施。採用広報の新たな可能性を模索し、新しいツールを積極的に活用している。
小田 直美
2013年新卒入社。PR・広報担当兼ITエンジニア向け無料イベント貸出スペース”21cafe”の管理人。イケメンITエンジニアに萌えるお姉さん「おだんみつ」としてIT界隈で一躍有名人に。本企画はいいね数3,000以上、数万PVを超える人気コンテンツに成長した。ソーシャルとリアルの親和性を重視したメディア運営に注力している。
鈴木 美雪
somewrite専属Web編集者、ライター。ベンチャー界を練り歩きつつ、somewriteをソフトウェアに日々情報発信をしている。